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2007-03-21

[][]"文学作品をラノベ風に書き直すスレ" "文学作品をラノベ風に書き直すスレ" - REVの雑記 を含むブックマーク はてなブックマーク - "文学作品をラノベ風に書き直すスレ" - REVの雑記


参考:"あの名作文学がライトのベルだったら"

http://lightnovel.g.hatena.ne.jp/REV/20070306/p2


雪国

2 Name: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] Date: 2007/02/11(日) 13:29:56 ID: iTAaSDWv Be:

 国境の長いトンネルを抜けると、急に一面の銀世界になった。汽車が雪国に入ったのだ。車窓から漏れる灯火に雪が白く照らされている。

 しばらく外を眺めて、車内に目を戻すついでに僕は通路を挟んだ向かいの座席にちらっと視線を走らせた。

 そこに一人の少女が座っていた。目元の柔らかな、色の白い、僕の周りではちょっと見たことがない美少女で、彼女が乗り込んできたときからずっと気になっていたのだ。

 その時、それまでずっとスムーズに走っていた汽車が突然ガタガタ揺れた。体が進行方向に引っ張られる。運転手がブレーキをかけたのだ。鉄の車輪がキーッと軋んで、信号所に汽車が止まった。

 停車するとすぐに彼女が立ち上がって、まっすぐ僕の方に向かってきた。心臓がどきりと跳ねた。

 しかし彼女は僕には目もくれずに僕の隣の窓を開けた。少しがっかりしたけれど、まあそんなもんだろう。彼女が開いた窓から冷気が流れ込んできた。外の空気は驚くほど寒かった。彼女は窓から体を乗り出して、

「駅長さん、駅長さーん」

と遠くへ叫ぶように呼び声を上げた。

 彼女の声に気づいて、一人の男が雪に足を取られながらゆっくりと近づいてきた。彼は古めかしいカンテラを提げて、襟巻を顔の真ん中までぐるぐる巻いて、耳覆いのついた暖かそうな毛皮の帽子を被っていた。

 (もうそんなに寒いのか)と実感して外を眺めると、まだほの暗い早朝の空気の向こうに鉄道員たちが住んでいる官舎らしいバラックが山裾に点々と建っているのが見えた。

「駅長さん、私です。お久しぶりです」

「なんだ、葉子ちゃんじゃないか。お帰り。また寒くなったよ」

(ふーん、葉子って名前なんだ)

 思いがけず彼女の名前を知って(後略)


伊豆の踊り子

4 Name: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] Date: 2007/02/11(日) 21:26:59 ID: tLG+Ssgm Be:

 道がつづら折りだった。

「え、まじ? こんなに登るの?」

 おれがそう言うと、

「まじよ! 登りなさい!」

 と、踊り子がげんこつを振り上げた。

 めちゃめちゃ可愛かった。ぷうっと頬を膨らませて怒ってるその様子は、

愛らしい小動物のようで、思わず家につれて帰りたくなる。

 そのげんこつでポカポカぶってくれないかなぁ・・・・とおれが妄想していると、

 雨が杉の密林を白く染めながら、すさまじい速さでふもとからおれたちを追いかけてきた。


こんな感じ?

走れメロス

6 Name: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] Date: 2007/02/12(月) 13:57:54 ID: LJtxvCah Be:

(……ンだその話……生かしておけるわけねェだろ……ッ!?)

──メロスは激怒した。

政治だ云々だとかは知ったことじゃない。ただ、そのふざけた王を殺すことだけが頭を占有していた。


──メロスは本来、村で羊飼いをしている牧人だった。

人より正義感が強く、邪悪なるものには敏感な性格だった。

そんなメロスが、このシクラスの市場まではるばる十里の道をやってきたのは、理由があった。

それは──たった一人の家族である妹が、結婚を決めたからだった。


「お兄ちゃん…………あの……私、この人と結婚するの!」

そう言って連れてきた青年は、同じ村の同じ牧人だった。

律儀であることには村人皆が賛同するような人柄だ。

「そうか……そうか、うん……コイツのことを宜しく頼む」


──ということで、メロスは野を越え山越え、この街まで花嫁衣装や祝宴のご馳走などを買い出しに来たわけだ。

「アイツが結婚かぁ……内気なくせによく頑張ったもんだな……」

メロスは、買い揃えた花嫁衣装を着た妹を思い浮かべながら、しみじみと呟いた。

父親代わりだった為だろうか──メロスの心境はまさに娘を送り出すそれだった。


「……そうだ、どうせここまで来たんだ、セルと


7 Name: 続き1 [sage] Date: 2007/02/12(月) 14:00:06 ID: LJtxvCah Be:

「何だアイツ……もしかして病気でも流行ってんのかな……あ、そこのじいさん、ちょっと待ってくれ」

「…………?」

さらに歩いてきた老人に声をかけると、青年と同じく虚ろな目つきで首だけ振り向いた。

しかし、ふいと首を戻して去ろうとしていた。

「……ちょっと待てジジイ!」

シカトされたかと思ったメロスは老人の行く前に立ちはだかり、胸ぐらを掴んだ。

「オイ……この街はどうなってんだコラ、聞かれてシカトたぁどういう教育してんだジジイッ!」

老人は──何も言わず、ただ目線を外した。

「あぁッ?! 耳が遠いのかジジイッ! もう一回言ってやるからよく聞けや!」

ちょうど顔が横に向いている所の耳へ口を近づけ、メロスは息をおもいきり吸い込んだ。

そして──

「こ・の・街・は・ど・う・な・っ・て・ん・だ・よ・ッ・!」

メロスは声を老人の耳に叩きつけた。

──しかし、老人は目線を泳がせるばかりで、そのまま押し黙っていた。

「てめ……このッ──」

思わず、メロスが胸ぐらを掴んでいた右手を握りしめ振り上げた──その時。

「お、王様はッ……」

ようやく老人が、うめくように低い声で話し出した。

「……あ? 何で王様が出て──」

「……お、王様は……人を殺します……」

「……はぁ? 何の話だ……あぁ、街が暗いって理由か?」

老人は、ただ頷いた。

「……なぜ殺すんだ? 何か悪いことでもしたんだろ?」

「いぇ……悪心を抱いている、というのですが……」

「あぁ、革命とか謀反って話か──」

「い、いえ……誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ……しかし、王は殺します」


8 Name: 続き2 [sage] Date: 2007/02/12(月) 14:03:26 ID: LJtxvCah Be:

「……どれぐらいだ? どんなやつが殺されたんだ?」

「はい……はじめは王様の妹婿さまを……」

「は……!?」

「それから、御自身のお世嗣を……」

「ち、ちょっと待て……」

老人はメロスの言葉を聞かず続けた。

「それから妹さまを、それから、妹さまの御子さまを、それから皇后さまを、それから賢臣のアレキス様を……」

「────ッ」

メロスは絶句した。

一通り老人の挙げた名前を聞いた後、一息付いてようやくメロスは再び老人に質問した。

「国王は……何かあって狂っちまったのか?」

「いいえ、そういう訳では……噂では、人を信ずる事が出来ない……というのです」

「…………?」

「このごろは、臣下の心をもお疑いになってます」

「まぁ……身内すら殺した野郎、だしな……」

メロスの顔色は段々と赤く染まりつつあった。

「……派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて殺されます──今日は六人殺されました」

そこまで聞いて、メロスは激怒した。

「──地獄に落ちやがれ、下衆野郎」

9 Name: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] Date: 2007/02/12(月) 14:25:15 ID: aWxGR1GZ Be:

禁書?w


10 Name: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] Date: 2007/02/12(月) 18:10:19 ID: 2d/C8dHO Be:

なにこの熱血メロスww


11 Name: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] Date: 2007/02/13(火) 11:52:34 ID: 3eJeo4xm Be:

このメロスになら抱かれてもいい

最後は、王様と殴りあって

「…その幻想をぶち殺す」




14 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [sage] Date: 2007/02/18(日) 18:08:08 ID: SvuP5Qqa Be:

>メロス書いた人

文章が稚拙すぎる

15 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [sage] Date: 2007/02/18(日) 18:26:09 ID: ivny6rpm Be:

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

「ラノベ風に書いたら文章が稚拙といわれた」

な… 何を言ってるのか わからねーと思うが

おれも何をされたのかわからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…

ワナビだとか創作文芸だとか

そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…



我輩は

12 Name: 一発ネタです [sage] Date: 2007/02/14(水) 06:39:07 ID: H3ElteQr Be:

ボクは猫!んとね、なまえはまだ無いの。



お題

20 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [] Date: 2007/02/25(日) 17:56:35 ID: BzeGxUcO Be:

お題

http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/472.html

21 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [] Date: 2007/02/27(火) 22:07:57 ID: tn5ZnyU4 Be:

む、むずいなそりゃ…最初の方だけだと、


「ねぇ、クラムボン、笑ってたんだってさ」

 蟹の弟がそう言ったとき、なめらかな水の天井を泡が流れていった。

「クラムボンはかぷかぷ笑ってたんだって。…ねぇ、聞いてる?」

「…聞いてるよ、それなら何故クラムボンは笑ったんだ?」

 蟹の兄は半ばうんざりしたような調子で答えた。ややあって、弟が口を開いた。

「…知らない」

 つぶつぶと泡が流れて行った。二人もそれを見て五六粒泡を吐き、それはキラキラと光りながらはるかな天井へと上っていった。

 と、銀色の物体が二人の頭上を通り過ぎていった。一匹の魚である。銀色のものとは魚の腹であったらしい。

「クラムボンは、殺されたよ」

 弟の蟹が言った。先ほどよりも、明らかに沈んだ口調だった。

…とか?あー、これは書き直すなんてレベルじゃないような気が…そもそもこれはラノベ風なのか?

22 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [sage] Date: 2007/02/27(火) 22:35:01 ID: /RT3uZ37 Be:

「やまなし」というからにはBL風にすればいいんじゃね?

23 Name: 21 [] Date: 2007/02/27(火) 22:51:14 ID: tn5ZnyU4 Be:

あ、それは盲点だった…じゃあ、上のに続けて、


「それなら、何故殺されたんだい?」

 兄の蟹の言葉に、弟は首を左右に振る。分からないよ…、弟の蟹は吐き出すように言った。

 それを見て、兄の蟹は俯いてしまった弟の頭にやさしく手を触れた。

「…でも、クラムボンは笑ったんだろ?」

「……うん、笑った」

 先ほど行き過ぎた銀の魚がツゥ、と下流の方へと戻っていき、銀の光が辺りに散らばる。

兄の蟹は俯いたままの弟の頬に手を沿えて、ゆっくりと自分のほうへ向かせた。そして、自分の顔を近づける。

「――ッ!」


…はい、ここで打ち止め!これ以上は無理だ!BL風なんか書けねーよ…orz


上遠野先生のつもり

25 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [sage] Date: 2007/02/28(水) 01:06:04 ID: WyKB579Z Be:

彼女の笑顔は、ただただ透明で、果てしなく――

それは、この世界で、こんなにも純粋に笑うことが出来るのかという――

そんな驚きを感じさせるものだった。

ぼくにとって、世界というところは窮屈で重苦しく、荒涼とした所だった。

それはぼくだけじゃなくて、まわりのみんなにとってもそういうものなんだと思っていたし、

みんなは実際に、そういうふうに振る舞っていた。

顔を合わせれば、だりーとか、つまんねーとか、なんかおもしろいことねーかなーとか。

そういう話ばかりだ。

だからぼくも、それが当然だと思っていた。

当たり前だと思っていた。

それこそが世界のありようで、異を唱えることも、疑問をもつことも許されない、ゆるぎのない現実だと思っていた。

でも、彼女は――

透明で純粋な、青い水の底のような笑顔で――

かぷかぷ――

そう、笑っていたんだ――。


上遠野先生のつもり

26 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [] Date: 2007/02/28(水) 01:20:12 ID: dAT+YZpW Be:

かぷかぷでワロタw


27 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [sage] Date: 2007/02/28(水) 18:05:41 ID: krBSX1Wx Be:

かぷかぷ―― www


羅生門

28 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [] Date: 2007/03/01(木) 23:44:33 ID: Xzi1gEor Be:

ざあぁぁぁ……雨が降っている。止む気配は無い。

僕は羅生門の下で雨が止むのを待っていた。他には誰も居ない。

それもそのはずで、数年前からの災害や飢饉などで京の都は寂れに寂れ、この羅生門も今では荒れ果て、

階上には死体が捨てられている始末なのだ。そんなところに人が寄り付くはずも無い。

「…やまないなぁ…どうしようか」

僕は朱雀大路に響く雨の音を聞きながら、何とはなしに呟いた。そして、言ってから気が付いた。今の僕は、雨が止まなくとも何一つ問題は無いのだ。

昨日までならば、雨がやめばすぐに奉公先の家へと飛んで帰ったところだろう。だが、今はそんな必要は無い。

都が荒れ果てたせいで奉公先にも人を雇っている余裕が無くなり、今日の今日、暇を出されたばかりなのだから。

「…どうしようか」

今度の『どうしようか』は雨が止まないことに対するものではなかった。それは、僕のこれからの身の振り方、明日からの食い扶持に対する『どうしようか』だった。


一人称僕にすればラノベ風になるんじゃないかと画策してみた。芥川龍之介『羅生門』。

29 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [sage] Date: 2007/03/01(木) 23:51:57 ID: 10+lKgUB Be:

いい感じ。

>>28見てると

・擬音を多様

・心情描写をくどく入れる

も重要なポイントかも。


30 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [] Date: 2007/03/01(木) 23:59:57 ID: JItspGnJ Be:

羅生門は僕より俺って感じ


31 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [sage] Date: 2007/03/02(金) 00:28:59 ID: VBYwiS30 Be:

むしろ女性主人公にして「ボク」と言わせたほうが

32 Name: 名無しさん@自治スレでLR作成討論中 [sage] Date: 2007/03/02(金) 01:11:35 ID: UgxIGobd Be:

昔に現代人が迷い込んだようなこの感覚・・!

陰陽の京を思い出した。



芥川の『蜜柑』

33 Name: 芥川でもう一発 [sage] Date: 2007/03/04(日) 15:30:37 ID: UGw82DgD Be:

「――な、なんてこと、を……」

僕には、ハンカチを口にあてる暇すらなかった。

毒々しい煤煙が、病んだ喉を痛めつける。

とっとと窓を閉めるよう、怒鳴りつけてやろう――


と思ったとき――。


汽車はトンネルを抜けた。

町はずれの景色が、僕の視界に飛び込む。

みすぼらしい藁屋根や瓦葺の屋根。

山と山の間にはさまれた、貧民たちの集落。


踏み切り番が、夕暮れをバックに、白い旗を振っていた。

その向こうに、誰かいる。

――男の子、ひとり、ふたり、三人。

揃えたような背の低さ。

みんな陰惨な色合いの、ぼろぼろの服を着ている。

「汽車を見て手を振ってる」

自然と、ひとりごとをつぶやく。

……きっと動く乗り物を見て喜ぶような年頃なんだろう。

彼らは、意味のわからない喚声をあげていた。


その時――


さっきからずっと半身を乗り出したままの少女の手が、

魔法の杖のように左右に振られた。

しもやけの手から、黄金(きん)色に光るものが、いくつか放たれた。


「蜜柑……」


この瞬間、僕は、少女の行動を理解した。

男の子たちは、少女の弟で、きっとこの娘はこれから奉公先に行くんだ、と。


放たれた蜜柑は、暖かな太陽の光を浴びて、スローモーションのように、

子供たちの方へと吸い込まれていった。

僕には、蜜柑が彼らの手に届くまで、永遠の時間がかかるように思われた。


――はっと気づいた時、少女はすでに僕の向かいの席に座りなおしていた……。

大きな風呂敷包みとしっかりと手に握られた三等切符が、僕の眼に映る。


    同じことを繰り返すだけの日常、退屈な日々、平凡な人々。

    ……そして、疲れきって不可解なだけの、僕の人生……。


向かいの席に座る少女の姿を見たとき、

僕を取り巻いていたごちゃごちゃしたものが、綺麗に消え去っていたことに

気がついた。

風の又三郎

36 Name: 名無しさん@新板名を決めるスレで「板名」議論中 [] Date: 2007/03/10(土) 21:10:00 ID: gHSdBst3 Be:

風が吹く。真っ青な空を、風が吹き抜ける。


爽やかな九月一日の朝、嘉助は学校の運動場に走りこんだ。日光のあふれる運動場にはすでに何人かの姿がある。

嘉助としては、新学期の学校一番乗りを狙っていたのだが、そういうわけには行かなかったようだ。

「ちぇ、一等じゃなかったか」

少しばかり残念がりながら、嘉助は下の学年の子供達のほうへと近づいていった。

と、近づくにつれ、彼らの様子がおかしいことに気がついた。一人の子は完全に泣いていて、もう一人も泣いてこそいないが今にも泣き出しそうな顔で経っている。

「おい、お前らなんで泣いてる、どうかしたのか」

嘉助が泣いていない方の子の肩をつかんで聞くと、その子は口をぎゅっと結んだまま、教室の中を指差した。


――どっどど どどうど どどうど どどう――


朝から吹いていた風が、一際強く吹いた。嘉助は、教室の中に眼を釘付けにされていた。


――青いくるみも吹き飛ばせ、すっぱいかりんも吹き飛ばせ――


どこかで、そんな歌が聞こえたような気がした。

後からやってきた佐太郎や耕輔たちも、どうした、何かあったのか、と口々にいいながらやってきて、嘉助と同じようにその場に立ちすくんだ。

教室の中には、一人の少年がいた。が、少年の様子は、嘉助達にとっては、見るからに『異質』なものだった。

少年は、彼らにとっては見覚えの無い灰色の上着を着て、白いズボンをはいて、赤い革靴を履いていた。

そして、何より――真っ赤な髪の毛を持っていたのだ。


――どっどど どどうど どどうど どどう――


強い風が吹き抜けた。校庭の木がざわざわと鳴り、運動場の土が舞い上がった。

「――あれは風の又三郎だ」

嘉助は、殆ど無意識に言っていた。その声はみんなにも聞こえていたらしく、口々にそうだ、あれは又三郎だ、風の又三郎がやってきたんだ――といい始めた。


んー、これはどうだろ、ダッシュを使うとそれっぽいんじゃないかなー、と思ってやってみたんだけれど…。宮沢賢治『風の又三郎』

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